3年前に区分け作業中に発生した右母指関節痛の改善例

【患者】60代前半 女性
【主訴】物を掴む時、右手の親指が痛い。
【既往歴】ー
【現病歴】約3年前に仕事で商品の区分け作業中に、右母指手根中手骨関節(以下、CM関節)に痛みが発生。約1年前からは日常生活でも物を掴む際痛みがある。
【現症】仕事で商品の区分け作業時の代替動作として、直径約40cmのクッションを掴む(以下、掴み動作)と右母指CM関節に痛みあり。
【施術と結果】本症例は物を掴む際右母指CM関節に痛みを訴えており、痛みの要因は痛みを訴えている部位の筋緊張と考えた。
 初めに、触察により右母指CM関節周辺部に筋緊張を確認し、緩消法を約3分行い、筋弛緩を確認した。結果、掴み動作で右母指CM関節の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。
 痛みに改善があった為、さらに同部位に筋弛緩を確認しながら緩消法を約3分行った。結果、掴み動作で右母指CM関節の痛みは10から0(NRS改変)と消失したが、来院時には感じていなかった右母指中手指節関節(以下、MP関節)に痛みが出現した。
 右母指MP関節の痛みの要因は痛みを訴えている部位の筋緊張と考え、触察にて右母指MP関節周辺部に筋緊張を確認し、緩消法を約3分行い、筋弛緩を確認した。結果、掴み動作で右母指MP関節の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
 掴み動作を2回行い一度うなずき、「痛みがない。」と喜びの報告を受けた。

By jhocr