【患者】40代前半 女性
【主訴】首の右側から右手の薬指にかけて痺れを感じる。
【既往歴】ー
【現病歴】2年前頃より仕事(エステティシャン)にて頚部、肩甲骨周辺にこわばりを自覚した時などに、頚部右側から右第4指掌側に痺れが生じる。鍼治療を受けるも状況に変化なく、知人のご紹介で来院された。
続きを読む
【現症】安静時に頚部右側第6頚椎周辺と右第4指掌側に痺れが生じ、右手指の把握動作で右第4指掌側の痺れが顕著になる。動作時に肩部から上肢にも痺れが生じる。疼痛や可動域制限は無い。こわばりを自覚しなくなると痺れも生じなくなる。
【施術と結果】本症例は、こわばりを自覚すると痺れが増悪し、こわばりの自覚が無いと痺れは寛解する。頸部・肩部・上肢を目視にて確認し、腫脹や熱感等無いことから、頚部右側から右第4指掌側への痺れは同部位周辺の筋緊張が要因と考えた。痺れを訴える頚部右側第6頚椎周辺と右鎖骨近位を触察し、筋緊張を確認。
先ず、頚部右側第6頚椎周辺の筋緊張部位に約30秒施術し筋弛緩を確認した。結果、頚部右側から肩部にかけての痺れが患者(ご本人)主観で無くなったと報告をうける。
次に右鎖骨近位の胸鎖乳突筋の起始部周辺の筋緊張部位に約2分施術し、筋弛緩を確認した。結果、右第4指掌側の痺れが患者主観で約5割減少したと報告を受ける。右手把握動作ではまだ痺れが顕著になることから、右前腕掌側を触察したところ、右前腕中央部周辺の浅指屈筋周辺の部位に約1.5cm大の筋硬結と思われるしこりを確認。約1分30秒施術し、筋弛緩を確認し、筋硬結と思われるしこりが消失した。結果、患者主観で右第4指掌側の痺れは無くなり、把握動作でも感じなくなって動作もスムーズに感じますと報告を受けた。
右第4指に触れることなく痺れが消失したことに驚かれておりました。