【患者】70代後半、男性
【主訴】1年前に後ろを振り向こうとして首を左に向けた時、急に痛みが出てきてゴリゴリと音がなるようになった。
【既往歴】–
【現病歴】約1年前に頚部を左回旋した際に頚部痛を発症し、以後疼痛が継続し今日に至る。
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【現症】頚部の左回旋時に頚部左側第3頚椎〜第5頚椎(以下C3〜C5)高位後頚部周辺に運動痛があり可動制限も現存する。頚部関節可動域(以下、ROM)は自動運動にて頚部左回旋時に約30°で痛みが出現し、痛みによるROM制限有り。頚部の安静時痛はなし。
【施術と結果】本症例は約1年前に頚部を左回旋した際に発症し、以後継続する頚部痛を訴えており、目視及び触察により熱感や腫脹が感じられなかった事から頚部回旋時における後頚部辺りの運動痛は頚部の筋緊張による血行不良が要因であろうと考えた。
疼痛を訴える頚部左側C3高位後頚部辺りの筋を触察し、約3mm大の筋硬結と思われるしこりを確認した。筋硬結と思われるしこりに緩消法を約2分行い、筋硬結と思われるしこりが約1/2程に小さくなった事を確認した。その結果、頚部左回旋時の頚部左側後頚部の痛みは10から5(NRS改変)になり、頚部ROMは自動運動にて左回旋時に約40°と大きくなった。
更に残存する筋硬結と思われるしこりに緩消法を約2分行い、筋硬結と思われるしこりの消失を確認した。その結果、頚部左回旋時の左側後頚部の痛みは10から3(NRS改変)になり、頚部ROMは自動運動にて左回旋時に約50°と大きくなった。更に頚部左回旋時に疼痛を訴える頚部左側C5高位後頚部辺りの筋を触察し筋緊張を確認し、筋緊張部位に緩消法を約5分施術し、筋弛緩を確認した。その結果、痛みは10から0(NRS改変)になった。頚部ROMは自動運動にて左回旋時に約60°と大きくなった。
更には施術前に現存する軋轢音の消失も確認出来た。長年気になっていた頚部痛が改善され、主観にて頚部の軋轢音も消失し、頚の動きも軽快になった。と大変喜んで頂いた。後日のゴルフも頚部痛が発現せずに楽しめた。と喜びの連絡を頂いた。