ウォーキングを止めてから2年間続く右股関節痛の改善例

【現症】台所家事時に右腸骨上縁、右臀部中殿筋辺りに発痛。座位時に約5分位で右鼠径部上前腸骨棘内側約3cm辺りに発痛。歩行時に右臀部、右鼠径部周辺に発痛。
【施術と結果】本症例は、2年前頃にウォーキングを止めてから右股関節に痛みを感じるようになり、筋力トレーニングを行える状態ではあるが、徐々に同部位周辺に痛みが増悪していることから、目視・触察にて熱感、腫脹が無いことを確認した為、上記各部位の痛みは筋緊張による血行不良が要因と考えた。
　初めに、座位にて右鼠径部上前腸骨棘内側約3cm周辺の筋緊張部位に約1分施術し筋弛緩を確認した。結果、歩行時の右臀部の痛みは変化無かったが、右鼠径部周辺痛み10から0（ＮＲＳ改変）となった。
　次に、右臀部中殿筋辺りの痛みの誘因として右腸骨稜上縁の筋群の筋緊張が影響していると推測した為、同じく座位にて右腸骨上縁の筋緊張部位（第4腰椎棘突起より右外側に約5cm幅）に外側より正中方向に約2分施術し約1cm筋弛緩を確認した結果、右臀部の痛み10から8（ＮＲＳ改変）。更に約2分施術し約1cm筋弛緩を確認した結果、10から5（ＮＲＳ改変）となり、ご本人（患者さん）主観で、痛みの面積が小さくなったと報告を受けた。その後、筋緊張幅が2cmになるまで約3分施術した結果、痛みが10から0（ＮＲＳ改変）となった。
　座位を痛み無く続けていられたことにも気づかれ、安心したご様子で、筋トレはもう無理にやりませんと仰られてお帰りになられました。