【患者】50代後半 女性
【主訴】4ヶ月くらい前のテニスがきっかけで、土踏まずが痛くなって体重をかけると痛い。最近では足の甲まで歩くたびに痛むようになった。
【既往歴】高脂血症
【現病歴】約4ヶ月前のテニスレッスンがきっかけで、左足底部内側痛が発症し、近医整形外科でレ線検査をした結果、骨には異常なく足底腱膜炎と診断された。痛みは発現するもテニスのプレイは可能であった為
プレイを続行した結果、3週間程前から足関節背側の歩行痛も発症し、
日常動作にも支障をきたすようになった。
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【現症】痛みを訴えるのは左長母趾屈筋腱周辺の荷重痛と左足関節背側下伸筋支帯周辺の歩行痛(立脚期)
【施術と結果】本症例は左長母趾屈筋腱周辺の荷重痛と左足関節背側下伸筋支帯周辺の立脚期の歩行痛を訴えている為、痛みを訴える左足底部内側と左足関節背側を目視、触察した結果、熱感及び腫脹は確認出来なかった為、現在の痛みの要因は疼痛箇所の筋緊張による血行不良であると推測した。
先ず、歩行痛を訴える左足関節背側下伸筋支帯周辺の近位である下腿伸筋群を触察すると下腿中央部辺りに複数の筋硬結の様な筋のしこりを確認し、緩消法を約1分行い筋弛緩を確認した。その結果、左足関節背側下伸筋支帯周辺の歩行痛は10から0(NRS改変)になった。次に左長母趾屈筋腱周辺を触察すると母趾球の近位約5cmの部位に5mm大の筋硬結と考えられるしこりを確認し、同部位に緩消法を約30秒行い、筋硬結と考えられるしこりが小さくなったと(約5mm→約3mm)感じ取れた為、確認すると左長母趾屈筋腱周辺の荷重痛が10から0(NRS改変)になった。実際に左足部に荷重をかけテニスのスイング動作をしてみたところ、痛みが発現せずテニスが出来そうだと笑顔になられた。