【患者】40代後半 女性
【主訴】中学生時代から腰が痛がったが、半年位前から酷くなり、今は
痛み止めの薬や座薬でごまかしているが介護しなくてはならない息子がいる為、治して欲しい。
【既往歴】鞭打ち症
【現病歴】腰部痛は中学生時代の約30年前から続いている。これまで
3、4回動けなくなる程の急性腰痛があり、直近では約6ヶ月前に臀部痛も加わり動作不能状態になった。それをきっかけに、以前より悪化傾向にあり日常生活をおくるには鎮痛剤の使用なしでは生活出来ない状況になった。
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【現症】症状として腰部全体並びに右臀部(大転子後方約10cm)に安静時痛があり、特に座位からの起立動作時や歩行開始時及び長時間の座位時の痛みが著明である。右臀部痛は表層の圧痛はなく、ご本人の主観によると深部である。
【施術と結果】本症例は30年来の腰部痛の上に臀部痛も加わり悪化傾向にあるとはいえ、触察により腰部の熱感がない事を確認し、右臀部(大転子後方約10cm)の圧痛もない事を確認した為、痛みの要因は疼痛箇所の筋緊張による血行不良であり、右臀部(大転子後方約10cm)の痛みは圧痛がない点から考えて腰部の深層筋の筋緊張が要因ではないかと推測した。先ず右臀部(大転子後方約10cm)の痛みは腰部深層筋まで弛緩しないと痛みは軽減しないであろうと考え、腰部の痛みから軽減させていく施術プランを組み立てた。
最初に触察により腰部全体の筋緊張を確認し、第3.第4腰椎高位辺りの腰部側面の筋緊張部位を正中に向かい緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認した。その結果、腰部の安静時痛が10から0(NRS改変)になった。椅子からの起立動作時や歩行開始時の痛みは10から5(NRS改変)になった。しかし右臀部(大転子後方約10cm)の痛みは変化なし。引き続き同箇所に約20分緩消法を行い、左右共、押圧深約4cmになった。その結果、腰部の椅子からの起立動作時や歩行開始時の動作痛は10から0(NRS改変)となり、右臀部(大転子後方約10cm)痛は10から2(NRS改変)となった。
長年の腰部痛が約30分足らずで解消され臀部痛も軽減し、笑顔と軽い足取りで帰路につかれました。
