2か月前から続くフォークリフトの轢過より軽減しない左足背の痛みの改善例

【現症】安静時痛なし。歩行時と荷重時に左足背に痛みが発生するが、運動制限はなし。圧痛の訴え。痛みは左中足指周辺にある。
【施術と結果】本症例はフォークリフトに左足を轢かれてからの疼痛であるが、近医にて骨折等の診断がなく、受診時に熱感や腫脹・創等なかったこと、受傷から2ヶ月が経過していることから、受傷当時に損傷があり、疼痛部位に筋緊張が残存していることが要因であると考えた。本人に圧痛の強い部位を確認していただくと、左環趾MTP関節より約1cm近位の部位に強い痛みを感じると訴えたため、触察にて確認したところ、左環趾MTP関節より約1cm近位の左長趾伸筋と思われる筋と左短趾伸筋と思われる筋に筋硬結のような状態が確認できた。この筋硬結のような状態に触れると激痛を感じると訴えたため、足背に直接施術することを避け、左長趾伸筋起始部周辺に施術をすることとした。触察にて左長趾伸筋起始部周辺を触察し、筋緊張が確認できたため、緩消法にて約30秒弛緩したところ、痛みは10から7(NRS改変)となった。
　ここで、問診時に強く圧痛を訴えていた左環趾MTP関節より約1cm近位の筋硬結のような状態に押圧したところ、激痛は感じないとの申告を受けたため、この筋硬結のような状態に直接の施術をすることとし、筋硬結のような状態の部位を緩消法にて約10秒弛緩したところ、痛みは10から0(NRS改変)となり、1分もかからず痛みが消失したことに驚かれていた。