患者】40代後半 男性
【主訴】左足の全体的な痛みとしびれで仕事にも出られず困っている。
【既往歴】椎間板ヘルニア
【現病歴】20代中頃にぎっくり腰を発症し近医整形外科にて腰椎椎間板ヘルニアと診断。その後は腰に違和感は持ちつつも特に投薬、手術及びリハビリなどは特に行わず生活に支障はない程度に回復していたが、来院2週間前に左下肢(全体との訴えではあったが、左臀部、左大腿部外側と背面、左腓腹部)に疼痛と痺れが発症し、発症から1週間経過時に近医整形外科にてブロック注射を受けるも効果がみられなかった。
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【現症】歩行時には、常に痛みと痺れが左臀部・左大腿部外側と背面・腓腹部に感じる為に歩行が辛いとの事であったが、杖の使用はなく、椅坐位でも痛みと痺れは常にある状態であった。
【施術と結果】本症例は、左臀部・大左腿部外側と背面・腓腹部に痛みと痺れが発生している為、腰部側面から背面にかけて、また左腸骨稜から上方へ2cmの範囲での筋緊張が要因と考えて施術を開始した。施術開始前の押圧深は約2.5cmであった。施術開始位置は、触察にて強い筋緊張を確認できた腰部側面から施術し、約3分で筋弛緩が確認でき押圧深は約3.5cmとなった。結果、椅坐位で臀部の痛みは10から0(NRS改変)となり、また起立動作時による常にあった臀部の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
主観により痺れも消失したと報告を受けた。左大腿部側面の痛みも10から0(NRS改変)と消失し、左大腿部背面の痛みも10から0(NRS改変)と消失した。主観により痺れも同様に消失したと報告を受け、腓腹部の痛みは、10から2(NRS改変)となり、主観により痺れも8割減少したと報告を受けた。痛みと痺れを訴える部位が腓腹部に残るのみとなった為、施術部位を腰部背面と考え、腓腹部の痛みと痺れを消失させるには、他の部位と比べると深部まで筋弛緩の必要がある可能性が高いことを伝え腰部背面への施術へ移行した。筋弛緩を感じる度に確認を行うが腰部及び大腿部に残ってた違和感や重さは減るが腓腹部の痛みは変化なく、施術開始から筋弛緩の確認をしつつ約20分経過した時点で腓腹部の痛みは10から1(NRS改変)となり、主観により痺れも9割減少となった。
ここまでの変化で約30分の施術は終了となったが、「これなら明日から仕事に出られます。こんなに変化するとは思わなかった!」と喜びの報告を受けた。