半年以上続く痛み止めなしでは我慢できない咬合時の痛みと顎関節内轢音の改善例

【現症】安静時痛あり。痛みのため3cm以上は開口できないとのこと。開口・閉口動作での痛みもある。閉口時に関節内轢音あり。咬合時は特に痛みを強く訴える。咬筋周辺の痛みが強い。
【施術と結果】本症例は三叉神経痛との診断を受けているが、痛みが慢性化していることから、咬筋周辺の筋緊張が痛みの一つの要因であると考えた。触察にて咬筋周辺に筋緊張が広範囲に確認できたため、痛みが一番強い部位を緩消法にて約30秒弛緩したところ、痛みが10から7(NRS改変)となった。
　痛みに変化が見られたことから、同部位への施術を継続。約3分弛緩したところ、痛みが10から5(NRS改変)となった。同部位への施術で効果はみられたが、筋緊張部位が広範囲であることから、咬筋周辺の筋緊張の一つの要因として考えられる、広頚筋の筋緊張部位を弛緩することとした。
　広頚筋周辺を触察したところ、下顎角周辺の広頚筋と思われる筋の筋緊張が確認できた。下顎角周辺の広頚筋と思われる筋の筋緊張を緩消法にて約2分弛緩したところ、痛みが10から1(NRS改変)となり、開口は約5cm可能となった。
　患者さんの要望で短時間の施術となったが、後日、「久しぶりに痛み止めなしで生活できるようになりました。食事もできるようになり、お肉を食べられるようになりました。」と笑顔で報告を受けた。