【患者】70代後半 女性
【主訴】腰が痛い。歩くとふらついて歩けなくなってくる。
【既往歴】-
【現病歴】約3年前から腰部に痛みを感じていたが、生活に支障が無い事により治療は行ってこなかった。半年前に近医総合病院にて検査により胆管癌と診断。肝臓の状態により手術不可との判断により保存的治療を選択。2ヵ月前から抗がん剤治療を開始し、以降腰部の痛みと歩行時の不安定感が発生。医師による抗がん剤の影響ではないとの説明により、筋緊張の改善による症状の改善を求め家族の紹介により来院。
続きを読む
【現症】約100mの歩行で跛行症状が出現し歩行困難になるとの事。当院にて、約20mの歩行で不安定感を確認。触察にて腰部腸骨稜付近に筋緊張を確認。
【施術内容・結果】本症例は、腰部の痛みと歩行時に起こる下肢の不安定感を訴えている事により、腰部の筋緊張が痛みの要因と考え、また腰部の筋緊張が下肢の血行不良を起こし、歩行時の下肢の不安定感の要因と考えた。
初めに、腰部側面の筋緊張部位に緩消法を約20分施術し筋弛緩を確認。結果、押圧深約5mmから約3cmになり、痛みが10から5(NRS改変)に小さくなり、歩行時の不安定感が主観により6割減少したと報告を受けた。
次に、腰部腸骨稜付近の筋緊張部位に緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認。結果、痛みが10から3(NRS改変)に小さくなり、歩行時の不安定感が主観により9割減少したと報告を受けた。下肢が温かく感じ、歩行しやすくなったとの報告を受けた。