【患者】30代前半 男性
【主訴】首の右後ろが時々痛くなり、痛くなると頭痛・吐き気が起こる。寝起きに特に多い。
【既往歴】―
【現病歴】約7年前から散発的に右頚部背側に痛みが出現。右頚部背側の痛みと共に頭痛と悪心が起こる。痛みが強い時は市販の頭痛薬を服用。
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【現症】来院時は右頚部背側の安静時痛、頭痛、悪心は無し。頚部関節可動域制限は無く、頚部伸展動作と左側屈動作で右頚部背側に運動痛が発生。右肩甲骨内側に引張感有り。
【施術と結果】本症例は、右頚部背側の痛みと共に頭痛を訴えている為、右頚部背側の筋緊張による片頭痛と考えた。
先ず頚部左側屈動作で第4頚椎高位で棘突起から右外側に約3cmの部位に痛みを訴えた為、痛みを訴えた部位の筋緊張が要因と考え緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部左側屈動作での右頚部背側の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
次に、頚部伸展動作で第2頚椎高位で棘突起から右外側に約1cmの部位に痛みを訴えた為触察したところ、筋硬結の様な物を確認した為、緩消法を約2分施術した結果、筋硬結の様な物が無くなり、頚部伸展動作での痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。
更に右頚部背側の痛みと右肩甲骨内側の引張感は、腰部背側の第12肋骨際で棘突起から右外側へ約7cmの部位の筋緊張が要因と考え緩消法を約5分施術した結果、頚部伸展動作での痛みは10から3(NRS改変)と小さくなり、右肩甲骨内側の引張感は主観で約8割減少したと報告を受けた。
また、腰部背側の筋緊張は腰部側面の筋緊張が要因と考え腰部側面に緩消法を約15分施術した結果、腰部側面の押圧深は約1cmから約3cmと大きくなり、右肩甲骨内側の引張感は主観でほぼ感じなくなったと報告を受けた。