3ヵ月変わらない右首から肩の痛みが腰部の筋弛緩で改善した一例

【現症】右頚部上方第２頚椎（以下C2）と思われる箇所に隆起がみられる。頚部後面筋群の筋緊張が強い。左腰部起立筋（第１０胸椎（以下T10）から第１腰椎（以下L１）辺にかけて）の隆起が目立ち筋緊張も強い。反対の右側も隆起は無いが筋緊張は左と同様。起立筋隆起の差は約1cm。頚部関節右回旋可動域（以下ROM）自動40°でC2付近から肩甲骨内側上縁に痛みが発生する。
【施術と結果】本症例は、3カ月以上続く右頚部から肩上部にかけての痛みを訴えており、要因として頚部の筋緊張は、季肋部から外・内腹斜筋側面及び腹側の筋緊張。肩上部の筋緊張は腰部起立筋の筋緊張と関連があると考えた。
　初めに、腰部起立筋に約10分施術を行い、表層の筋弛緩を確認（隆起の差は約5ミリ）できた。右頚部から肩部にかけての痛み10から6（ＮＲＳ改変）。次に、季肋部付近の筋緊張は腰部側面と腹側の筋緊張と関連があると考え、腰部側面から上前腸骨棘内側に約10分施術を行う。
　最後に左T10からL1の起立筋緊張に約5分施術し隆起の左右差が無くなる。右頚部から肩部にかけての痛み10から0（ＮＲＳ改変）。頚部ROM右回旋60°で痛み無し。右C2辺の隆起も消失しました。