【患者】50代前半、女性。
【主訴】首が痛い、目がぼやけて見える、めまいがする。
【既往歴】脳梗塞(2019年9月)、高血圧、高コレステロール血症。
【現病歴】1年程前から頚部・肩背部の慢性痛を感じ、半年程前から息苦しさ、ふらつき、視界不良、眩暈、全身の倦怠感を強く感じるようになってきた。鍼灸接骨院にて週に3回鍼灸とマッサージを受診。鍼灸、マッサージ後に強い痛みと強い倦怠感が出るが、知人の紹介により継続しているが効果なく、通院前に比べ悪化しているとのこと。近医整形外科にてMRI画像診断により、頚椎ヘルニアと診断。
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【現症】頚部の関節可動域制限は無いが、頚部伸展・左回旋時に右頚部の痛みが増大。触察にて頚部に筋緊張を確認。
【施術内容・結果】本症例は、1年程前より頚部の痛みを訴えており、頚部を目視しても組織損傷が確認できないため、頚部を触察し頚部の筋緊張を確認し痛みの要因は頚部の筋緊張と判断。また、半年程前より視界不良や眩暈などの症状を訴えており、頚部内頚動脈周辺部の筋緊張による血行不良が要因と考えた。
初めに頚部伸展動作時に痛みを訴えている後頭骨筋付着部付近の頚部筋緊張疼痛部位に緩消法を約1分施術。結果、痛みが10から7(NRS改変)に小さくなった。
次に右胸鎖乳突筋停止部付近の筋緊張疼痛部位に緩消法を約2分施術。結果、痛みが10から5(NRS改変)に小さくなった。また頚部の筋緊張の要因として第1腰椎(以下、L1)・第2腰椎(以下、L2)の高位に対する腰部の筋緊張が考えられるためL1・L2の高位に対する腰部側面の筋緊張部位に緩消法を約20分施術。結果、頚部の痛みが10から2(NRS改変)に小さくなった。
主観により、息苦しさが無くなり、視界がはっきり見えるようになったとの報告を受けた。