【患者】60代前半 男性
【主訴】階段を降りる時に右膝がすごく痛い
【既往歴】心筋梗塞
【現病歴】40代後半から誘因なく右膝関節内側痛が発症し年々悪化しているので、このままでは仕事が出来なくなってしまうのでないかと常に不安で困っている。整形外科、整体、鍼灸院、整骨院とあらゆる方法を試してきたが効果を感じることがなく、体重105㎏身長163cmウエスト115cmの身体のため、痩せないと治らないとしか言われてこなかったが、インターネットで緩消法を知り当院に来院された。
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【現症】通常歩行では右下肢荷重応答期に右膝関節内側に痛みがある。しゃがみ動作を、立位から足底全面を床に着けた状態で、膝関節を最大限屈曲した姿勢になるまでの動作とし、しゃがみ動作をしてもらうと膝関節屈曲約90度の角度で同部位が痛む。施術室からトイレに行く際にある約13cmの段差を降りると右下肢荷重時に同部位に強い痛みが走る。
【施術と結果】本症例は右膝関節内側に痛みを訴えており、痛みの要因を右膝関節内側周辺の筋緊張と考え、右膝関節内側周辺を触察にて筋硬結と思われる筋を確認し、同部位に約5分緩消法を行い、筋硬結の減少を確認できた。その結果、通常歩行右下肢荷重応答期の痛みが10から0(NRS改変)に消失し、段差を降りる際の痛みが10から5(NRS改変)に小さくなった。
次に腰部の筋緊張を減少させることで右膝関節内側周辺の筋硬結をさらに減少しやすくできると考え、腰部側面から上前腸骨棘内縁にかけて約15分緩消法を行い、筋弛緩を確認し、再び右膝関節内側周辺の筋硬結に約5分緩消法を行い、筋硬結の減少をできた。
その結果、段差を降りる際の痛みが10から2(NRS改変)に小さくなり、しゃがみ動作による膝関節屈曲約90度で発生した痛みは消失した。患者さんからもこれほど効果の良さを感じたのは始めてと喜ばれて頂いた。