1年前の交通事故のむち打ち症以来続く肩凝りと頭重感の改善例
【患者】70代前半 女性
【主訴】常時、肩凝りと頭が重く調子が悪いです。
【既往歴】頚椎捻挫
【現病歴】約1年前に交通事故で鞭打ち症になった。それ以来、肩凝りと頭重感が常時残存する。脳検査は異常なく、近医整形外科で頚椎椎間板が一部狭少と指摘される。当院に通院中のご家族の勧めで来院された。
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【現症】肩凝りに左右差はなく、肩甲骨上角辺りに現存し、頭重感は後頭骨下部(後頭顆辺り)に現存する。
悪天候により症状が増悪する傾向にある。
【施術と結果】本症例は交通事故による鞭打ち症後の肩凝りと頭重感を訴えているが、検査結果や症状から頚部及び肩甲部の筋緊張による血行不良が要因であろうと考えた。
実際に同部位を目視及び触察し、熱感や腫脹がない事を確認した。
更には頚部及び肩甲部の筋緊張の根本的な要因を腰部の筋緊張と考察した。先ず肩凝りを一番強く感じる部位を指差していただくと、左上角辺りであったので同部位を触察し、僧帽筋辺りの筋緊張を確認し、緩消法を約20秒行い筋弛緩を確認した。その結果、左上角辺りの肩凝りは主観で7割減少した。効果が認められたので再度、肩凝りが残存する部位を指差していただき、同部位に緩消法を約20秒行い、筋弛緩を確認した。その結果、左上角辺りの肩凝りが主観で消失した。
次に同様にして右上角辺りの肩凝りを訴える部位を指差していただき、触察により筋緊張を確認し、同部位に緩消法を約20秒行い筋弛緩を確認した。その結果、右上角辺りの肩凝りは主観により消失した。そして、頭重感に対する施術は頚部の筋緊張による頭部への血行不良と考察し、頭重感を訴える部位が後頭骨下部である事から頚部の筋緊張は後頭顆下方辺りと考え触察すると左右共、筋緊張を確認した。同部位に緩消法を約30秒ずつ行い筋弛緩を確認した。その結果、頭重感が主観で消失した。
肩凝り、頭重感共に短時間での症状解消であり、それまで症状の要因は頚椎の変性によるものと思い込んでいた様で、大変驚かれ喜んでいただいた。