台風の接近と共に発症する側頭部・後頭部の頭痛軽減の例
【患者】50代後半、女性
【主訴】台風が近づいてくると頭痛がひどくなる
【既往歴】-
【現病歴】小学生の頃から頭痛は自覚症状としてあり、台風が発生すると頭痛が出ていた。
成人したころから日常的にも頭痛が発生し、頭痛が酷くなるたびに市販の頭痛薬を服用。特に悪化もしないまま現在に至っている。過去に病院での精密検査は受けたことはあるが、特に異常はないとのこと。
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【現症】来院時、台風が近づいているから、いつもより強い頭痛に襲われていると、本人の談。特に後頭骨と第1頚椎の間が最も痛みが強い。民間療法や食事療法、漢方薬の服用歴あり。台風接近してきた2日前より頭痛が激しくなる。多少の吐き気とめまいも併発しているが頭痛の症状が一番激しい。
【施術と結果】本症例は、何十年も続いている頭痛であり、様々な民間療法を受けてきている例である。病院での精密検査で異常がないことから脳障害の可能性は除外する。頭痛の発生個所が後頭部から上位頚椎、側頭部にかけて発生している事から、筋の緊張による頭痛であると仮定した。
頚部の後方を触察すると、第1頚椎高位と第2頚椎高位の筋に硬結のような緊張が確認できる。頭痛の発生個所とも一致する為、頚椎1番2番左の周辺の筋を頭痛の要因であると推測し施術箇所とする。約1分筋弛緩を行い、筋の緩みを触知できた為、頭痛の状態を確認する。後頭部から頚椎上部の痛みが10から8(NRS改変)になる。
痛みに変化があったことから引き続き頚椎1番2番左の周辺の筋の弛緩を行う。約5分筋弛緩を続け、筋が緩むのを確認できたことから再度、痛みの変化を確認する。後頭部から頚椎上部の痛みが10から5(NRS改変)になる。後頭部から頚椎にかけての痛みは腰部の筋緊張によることが多い。本人も痛みが半減した事に喜び、根本的になくしていきたい要望があったので残時間は腰部の筋弛緩を行い施術終了。
後日、来院時に後頭部の痛みは消えました、と喜びの声を頂いた。