【現症】指床間距離(以下、FFD)約10cmで、第3腰椎(以下、L3)から第4腰椎(以下、L4)棘突起より左右外方3横指の脊柱起立筋周辺に痛みが出現。左臀部周辺に安静時痛あり。長時間の座位や運転で腰部全体の痛みが増悪する。日常生活上の胸腰部関節可動域制限は確認出来なかった。
【施術と結果】本症例は、目視及び触察にて痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感がなかったため、腰部筋群の筋緊張による血行不良が痛みの要因と考えた。
はじめに、最も痛みを訴えるL3からL4棘突起より左右外方3横指の脊柱起立筋周辺に筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約6分施術し筋弛緩を確認した結果、FFD約10cmでの脊柱起立筋周辺の痛みは10から0(NRS改変)と消失し、FFDは約2cmとなった。改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約12分施術し筋弛緩を確認した結果、FFD約2cmでの脊柱起立筋周辺の痛みは10から0(NRS改変)と消失し、FFDは約0cmとなり、胸腰部屈曲動作の恐怖感がなくなったとの報告を受けた。
次に、左臀部周辺の痛みを訴えたため、疼痛部位直上の腸骨稜周辺の筋緊張部位に約10分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みが10から6(NRS改変)と小さくなった。
施術終了時間となってしまったためここまでの施術となったが、後はセルフケアで治したいと意気込んでいた。