【患者】50代後半、女性
【主訴】視野が狭いので、歩きにくい。車の運転もしにくい。
【既往歴】特記事項なし
【現病歴】40才時、自動車運転免許更新の時に、視力がギリギリのため眼鏡を作るように言われた。眼鏡屋に行くとレンズで矯正ができないため、眼科に行くように言われた。眼科では、網膜色素変性症と診断を受けた。現在も、視野が狭く、歩いたり車を運転する時に見にくさがある。
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【現症】約1.5メートル先の検査位置の貼り紙の黒い文字は、ぼやけて見える。背景色のオレンジ色の部分は、薄く見える状態。
【検査所見】眼筋麻痺なし。複視なし。
【施術と結果】本症例は、約1.5メートル先の視野は中心点から左右15cm、約30cmであった。眼への血流に関係すると思われる頚部側面には、目視・触察にて、頚部左側と比して頚部右側に大きな膨隆・強い筋緊張を確認出来た為、まず施術者①が、同箇所へ施術する事とした。
開始から約4分で筋弛緩を確認。視野は右側へ約3cm拡がったと報告を受けた。また、検査位置の貼り紙の黒い文字が、当初はぼやけて見えていたが、はっきりと読めるようになった事と、背景色が薄いオレンジから濃いオレンジへと、色の見え方が変わったと報告を受けた。次に、施術者②が、更に残存する頚部右側と頚部左側の筋緊張箇所へ施術する事とした。約5分の施術で筋弛緩を確認。視野は左右とも開始前と比べ左右に5cmずつ拡がり約40cmとなった。
「こんな事は、視野が狭くなってから初めての事で、何が起きてるのか怖い。」と驚きの報告を受けた。他の症状施術中の相談から行った施術の為、この時点で終了となった。後日連絡があり、施術を受けた日、帰宅後に車を運転したが、「視野が今までで一番広く、明るく見え、運転しやすかった」と喜びの報告を受けた。
【その他】本症例は、当院にて、緩消法認定技術者の①筆者・②秦の2名で順次施術を行った症例であり、施術者を変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は②が行った。