30年前からの肩凝りと3ヶ月前から痛くなった首痛の改善例
【患者】50代前半 女性
【主訴】肩凝りは20代の頃からあったが、3ヶ月程前から左の首が痛くなって、特にこの2週間酷い。日により頭痛や身体の冷え、吐き気がする事がある。
【既往歴】ー
【現病歴】肩凝りは30年程前から慢性的にある。3ヶ月程前から誘因なく左頚部痛が発症。ご本人曰く、ここ2週間程前から毎日のように木の枝を切ったり、子供を抱きかかえる機会が多くなり、筋疲労で悪化傾向にあるという。更には日により片頭痛や身体の冷え、嘔気を感じるようになった。
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【現症】触察により頚部全体から僧帽筋周辺、腰背部全体に筋緊張を確認した。頚部痛は左側が強く、後屈時、左側屈時の運動痛が著明である。安静時に於いても左頚部、左右肩甲骨上角辺りに引張感、圧重感を感じる。施術当日の片頭痛、身体の冷え、嘔気は確認出来ない。
【施術と結果】本症例の症状は発症機転から外傷性ではなく、筋緊張による血行不良が要因であろうと推測した。先ず頚部痛の要因は筋の収縮時の運動痛である事から、痛み発現部位に筋硬結のような状態の筋があろうと触察すると、筋硬結のような状態の筋を確認し、同部位に緩消法を約1分行い筋弛緩を確認した。
その結果、頚部の痛みは10から0(NRS改変)になった。次に肩凝りを訴える左右肩甲骨上角辺りの僧帽筋周辺の筋緊張部位を触察で確認し、緩消法を約1分行い、筋弛緩を確認した。その結果、主観で3割軽減した。ただ、筋緊張部位が広範囲である事を触察により確認した為、腰部全体の筋を弛緩させる事が必要であると判断し、第2・第3腰椎高位の腰部の筋緊張部位に側面から正中に向かって緩消法を約20分行い筋弛緩を確認した。(押圧深は左右共に約3㎝)その結果、肩凝り感は主観で消失した。尚、身体の冷え、嘔気、片頭痛は施術当日に訴えていなかった為、結果は確認出来ていない。