6年間で2回手術をしても変わらなかった足底部の疼痛と痺れの改善例
【患者】40代前半、男性
【主訴】右足の裏側の人差し指と中指の間あたりが、歩いたり体重をかけると痛い。長い距離が歩けない。いつも指先が痺れるような感じがして感覚が弱い。
【既往歴】患部への神経移植手術、腰部への脊柱間狭窄症に対する手術(それぞれ3年前)
【現病歴】6年前に荷物を持った時に急性腰痛になり、その数日後に第2、3中足骨、頭部から体部付近、足底面に荷重痛、歩行時痛、痺れ、感覚鈍麻が発現。腰痛は数日で消えたが、足底面の各症状は6年間変わらない。3年前に患部への神経移植手術、腰部への脊柱間狭窄症に対する手術をそれぞれ行ったが変化無し。痛みが酷いのでサインバルタとリリカを5年前から毎日服用している。
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【現症】跛行などは見た目では分からない。腰椎5番上下の背面の正中線に手術痕。
【検査所見】ー
【施術と結果】本症例は腰痛発生時に起きた腰椎4番〜5番の脊柱起立筋群周辺の緊張及び硬結による関連痛と判断したが、まずは患部への直接の施術を試みた。患者いわく圧痛はないとの事だが、注意深く患部を触っていくと第2、3中足骨の間、頭部から体部付近に圧痛点を発見した。(施術者は虫様筋と判断)
圧痛点とそれより近位の2センチ程度を緩消法で10分間施術した後で疼痛の減少を確認すると、歩行時の違和感と痺れは感じるが右下肢荷重時の痛みは10から0(NRS改変)に消失した。
その後は腰部を60分施術し、腰部側面からの筋弛緩が押圧深3cm程度確認できた。歩行時の痛みは10から5(NRS改変)になり、痺れの感覚は主観で50%減と報告頂いた。